概要
画像引用:wikipedia
大和魂をもって突き出される竹やりの斬撃は、M4中戦車シャーマンの装甲を貫き、B29をも撃墜させる最終兵器である。
というのは冗談だが、実際に竹やりを兵器として使おうとした研究が進んでいたのは事実である。
敗色濃くなった国ではどこも冷静さを失うものだが、我が国でも同様の傾向はあったようだ。
大戦末期の竹やりの運用は大きく分けて2つある。
1つは町内会の婦人に竹やりを持たせるゲリラ戦。
もう1つは竹やりの先端に爆薬を付けて攻撃するもの。
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前者の竹やり作戦は当然のことながら何の成果もない。
連合軍による本土決戦の直前で終戦となったのも要因だが、仮にトンプソンマシンガンを持つ米軍に対して竹やりで突撃したところで死体が増えただけであろう。
後者の竹やり爆弾作戦はそれなりに効果的ではないかと思えるものもあり、先端に爆弾をつけて推進火薬で飛ばすロケット弾のような考案もあった。ただし、それで高高度爆撃を行うB29に届くかは謎である。
当時の日本人の全員が室伏広治であれば、竹やりも恐ろしい兵器になったかもしれない。
余談だが、大戦中、ドイツが本当にイギリスに攻め入るのではないかと思われたころ、イギリス国内でも国を守るために鉄パイプを溶かした鉄製の槍を作っていたことがある。
しかし大々的に配備される前に「もっとまともな装備よこせ」と大ブーイングを食らい、早々に処分してしまった。
日本人より英国紳士のほうが幾分まともな判断ができたようだ。
日本とイギリス、もしかすると島国の人間は危機になると槍を欲しがる習性があるのかもしれない。